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  ギフチョウ の 生 態  (2006)

ギフチョウ の 生 態 


2006.4.24・・・・ ギフチョウ の交尾

カタクリの花が盛りを過ぎる頃、Gには恋の季節が訪れます。

活発に飛び回るのはオスが多いようで、メスを探しているらしいのです。

カタクリの咲く森でGの交尾を見ました。一緒に観察していたFさんの話では、来たと思ったらアッという間に交尾をしてしまったそうです。

「カタクリの花に行こうよ!」と、交尾して止まっているイバラに手を差しのべたら指にとまってくれました。カタクリの花に近づけると、 うつむいて咲いているカタクリの長い雄蕊に乗り移ってくれました。



およそ3時間も経過した頃その場所を通りかかったら、 まだそのままの姿勢で交尾が続いておりました。Gの生活を知りたいと思いました。この日からGの発生調査が始まったのです。

2006.5.8 G 1


産卵の用意が出来るとGは幼虫の食草であるミヤコアオイ(カンアオイ属)が群落をなす森に姿を見せます。
どのような環境にある食草または葉を選んで産卵するのか良くは分かりませんでしたが、ミヤコアオイであればどれでも良いという訳ではなく、 限られた場所に集中して産卵された株があるのが分かりました。


2006.5.8 G 2

調査場所をその森に定めて産卵状況を調べたら、ミヤコアオイ33株から300卵余りが発見されました。 1卵塊あたりの平均卵数は7〜8個ですが中には中空のものもあり、未受精卵なのか他の生物による被食の結果なのか良く分かりません。
5月17日のF氏の調査時には更に死亡卵(中空卵と消失卵)が増えていたそうです。                 


2006.5.21 G 3


孵化が進んでおりました。孵化後はまず卵殻を食べるものと思っていたのに、喰われた様子ではありません。


2006.5.21 G 4

孵化したばかりのようですが、幼虫は3匹しかおりません。残りの13匹は何処へ行ったのでしょう。

2006.5.21 G 5 

孵化した卵殻6に対し、幼虫は7匹おります。

2006.5.21 G 6 

孵化直前と思われます。パールのような1個は未受精卵でしょうか。

2006.5.21 G 7 

遅れて産み付けられたものと思われます。


2006.5.29 G 8 

初齢と2齢は頭の大きさと体毛の濃さで見分けられます。



2006.5.29 G 9 

卵は整然と産み付けられ、幼虫もきっちり並んで生活しております。それが何を意味するものかよく分かりませんが、 海ではイワシなどの小型の魚が大群になって生活する姿を思い浮かべました。



2006.5.29 G 10 

初齢と2齢が交じり合って生活するようになると隊列は乱れ始めます。いずれ独立して他の葉に移ってゆかなければなりません。

卵殻がある部分の葉は食べないようです。

2006.5.29 G 11 

脱皮殻が見えますね。脱皮したては頭が赤っぽいのが分かります。

右の写真はマダニです。食草の葉にいるのを何回か見ました。 Webサイトで見るとこの仲間は3宿主性で脊椎動物の血のみを餌として生活するとありますが、幼虫を食べることはないのでしょうか。




2006.6.5 G 12 

2齢も3齢も一緒になって生活しております。その株の葉がなくなると他の株に移動しますが、 どうも集団で移動しているようです。アリのようにぞろぞろと行列を作って歩くのでしょうか。

3枚目の写真では肉角を出しておりますが、匂いはするのでしょうか。




2006.6.10 G 13 

凄まじい食欲ですね。葉がなくなると葉柄まで齧って、そして次の葉または次の株に移ってゆくようです。

3枚目の写真には害敵に食われた残該が写っております。

4枚目では卵殻の部分を食べ残しております。




2006.6.16 G 14 

4齢だと思われます。頭部近くの長い毛先が白いでしょう。 あと数日で5齢に進み、そして間もなく蛹になります。

すごい食欲で、産卵が密集していたあたりは全部食われて食草が見当たりません。

2枚目は脱皮殻と3.4齢の幼虫です。


2006.7.3 G 15 

2週間あまり日が空いて訪れました。
簡単に蛹が見つかるものと思っていたのに全然発見できませんでした。

この株は5枚の葉を喰い尽し、あとの2枚を齧ったところで蛹化したものと思われ、そう遠くないところに蛹があるものと考えられたため、落ち葉をよけて捜してみましたが、駄目でした。

何処へ行ったのでしょう。ただ無事を祈るのみです。   (終)